APECビジネストラベルカードは取得したほうがいい。

2016年、調べてみたら年間 60 回以上国際便に乗ってアジアに出張していた。
1週間に1回ペース。すごいな～。

で、そんなときに「APEC ビジネストラベルカード」なるものの存在を発見した。
ということでものは試しと思って取得の手続きをしてみたのだ。

結論からいうと、アジアに出張することが多い人には非常～～～に便利なものだと思う。

外務省さん素晴らしい仕事しているな～と本当に感謝の気持ちでいっぱい。
とりあえず調べてみることを強くお勧めする。

APEC ビジネストラベルカードとは

ざっくりいうと、１９の加盟国に出張するときに便利になるカードのことだ。
（オーストラリア、ブルネイ、チリ、中国、中国香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、タイ及びベトナム）

正式な説明は公式サイトをみてほしい。

「APEC・ビジネス・トラベル・カード（ABTC）とは、APEC域内を頻繁に出張するビジネス関係者の移動を円滑にするために、
制度参加国・地域の政府が自国・地域のビジネス関係者に発行する特別なカードです（日本人ビジネス関係者には外務省が発行）。発行に際して、あらかじめ、他の制度参加国・地域の政府の了解（事前審査の承認）を得ておくことで、その国・地域への入国・入域に際して査証が免除される又は査証手続が免除（自動的に査証が発給される）されます。現在、我が国を含む19の国・地域が参加しており、事前審査において承認を受けた国・地域（カード裏面に記載されます）
での入国審査（短期商用目的に限る）においてABTCを提示することにより。。。

とある。

スズキが思う大きな利点は２点。

１．イミグレで、特別レーンを利用できる。
特にタイのスワンナプーム空港だと、入国審査で３０～４０分待たされることもある。
しかしこのカードを使えばスタッフ用のレーンで待ち時間なしで通過できるのだ。

２．ビザなしで複数回の入国が可能。
スズキの仕事的に便利と思ったのはインドネシアとベトナム。
インドネシアではビジネス目的の場合には VOA（Visa on arrival）が必要になる。
これがまさかの USD 払い。35USD。

「VISAカードOK」的な表示があるにも関わらず支払いは現金のみ。
50USDとか100USDで支払おうとするとおつりはルピアになる。。。

インドネシアルピアでも支払いできるが500,000ルピア。
現在の価格だと 37.5 USD になる。ちょっと割が悪い。

このビザが不要になるのはおいしい。

そしてベトナム。
ベトナムは日本国籍のパスポートがあればビザなしでの入国が可能なのだが、
1度出国すると３０日以内での入国がビザなしではできなくなる。

この制限がなくなるのも非常においしい。

細かいメリットはこちら。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/apec/btc.html
http://www.businessmobility.org/key/ABTCArrangementsMarch2008.html

国ごとに滞在可能期間等の条件がある。

こんな便利なカードがたった13,100円（＋α）で手に入るのだ。
なんで普及してないのか不思議なくらい。

どうやって取得するのか。

外務省に以下の書類を提出するだけ。

<申請書類>
①申請書
②顔写真（4.5cm×3.5cm）２枚
③旅券写し（顔写真・身分事項ページ）
④在職証明書（総務へ依頼）
⑤貿易・投資実績を示す文書
⑥企業パンフレット
⑦返信用定型封筒
⑧郵便切手402円
⑨収入印紙13,100円

書類のイメージはこちら。

申請書類3枚目が結構難しかった。手書きが大変。

(1)申請
(2)審査　約１～２カ月程度
(3)交付　約６～８カ月程度

申請後、とりあえず待つ。10か月くらい。

ただ、、、
「中途発行」という裏技があるのだ。

「原則として全ての国・地域からの事前審査結果がそろったことをABTC班が確認後、
ABTC班がABTCの発給・交付手続を行います」
とあるのだが、
すべての国の結果が必要ない場合には途中で申請してしまうことが可能になる。

実際スズキの場合、2017年6月に申請し、中途発行手続きを行った。
甲府されたのは2017年11月だった。
19か国の名称が記載されているので結果的にはすべて承認されたということだと思う。

裏面に利用可能な国が記載されている。

どこまで承認されているかは以下のシステムで確認可能。

もっと早くこのシステムの存在に気づいてたらもっと早く発行できてたはず。

ABTC System

ビジネスで頻繁に訪問するのであればぜひ取っておきたいカードだ。
こんな素晴らしいのに知名度が低いのがもったいない。

ただ、、、
スズキは退職しちゃったのでもう利用することができないんだけどね。。残念。